• 検索結果がありません。

国会からの検査要請事項に関する報告(平成29年) | 国会からの検査要請事項に関する報告 | 検査結果 | 会計検査院 Board of Audit of Japan

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "国会からの検査要請事項に関する報告(平成29年) | 国会からの検査要請事項に関する報告 | 検査結果 | 会計検査院 Board of Audit of Japan"

Copied!
15
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

日本放送協会における関連団体の事業運営の状況に関する会

計検査の結果についての報告書(要旨)

(2)

1 検査の背景及び実施状況

(1) 参議院からの検査の要請の内容

日本放送協会における関連団体の事業運営の状況に関する次の各事項である。 ア 関連団体との取引の状況

イ 関連団体の剰余金及び日本放送協会に対する配当の状況 ウ 関連団体の不適正経理の再発防止に向けた指導・監督の状況 (2) 日本放送協会における関連団体の概要等

日本放送協会(以下「協会」という。)は、①子会社、②関連会社(以下、子会社 と関連会社とを合わせて「子会社等」という。)、③関連公益法人等の総称を関連団 体としている。関連団体は、27年度末においては子会社13社、関連会社4社、関連公

(注1) (注2)

益法人等9団体、計26団体となっている。また、27年度末現在における協会の出資額 (注3)

は、子会社13社及び関連会社2社に対して計103億余円となっている。

(注1) 子会社13社 株式会社NHKエンタープライズ、株式会社NHKエデ ュケーショナル、株式会社NHKグローバルメディアサービス、株 式会社日本国際放送、株式会社NHKプラネット、株式会社NHK プロモーション、株式会社NHKアート、株式会社NHKメディア テクノロジー、株式会社NHK出版、株式会社NHKビジネスクリ エイト、株式会社NHKアイテック、株式会社NHK文化センター、 NHK営業サービス株式会社

(注2) 関連会社4社 株式会社放送衛星システム、NHK Cosmomedia America, Inc.、NHK Cosmomedia (Europe) Ltd.、株式会社ビーエス・コンデ ィショナルアクセスシステムズ

(注3) 関連公益法人等9団体 一般財団法人NHKサービスセンター、一般財 団法人NHKインターナショナル、一般財団法人NHKエンジニア リングシステム、一般財団法人NHK放送研修センター、学校法人 日本放送協会学園、公益財団法人NHK交響楽団、社会福祉法人N HK厚生文化事業団、日本放送協会健康保険組合、一般財団法人日 本放送協会共済会

(3) 協会における不祥事等に関するこれまでの会計検査の実施状況

会計検査院は、18年6月に、参議院から、協会における不祥事及び関連団体の多額の 余剰金について会計検査を行い、その結果を報告するよう要請され、その要請により 実施した会計検査の結果について、19年9月12日に、会計検査院長から参議院議長に対 して報告した(以下、この報告を「19年報告」という。)。

(4) 検査の観点、着眼点、対象及び方法

(3)

した。

ア 関連団体との契約について競争性のある契約方式への移行は十分に行われている か、業務委託の必要性は十分に検討されているか、委託業務に係る実績原価の検証 は適切に行われているか、また、その結果は十分に活用されているか、関連団体へ の業務委託費の算定に適用する管理費率(管理費を算定するために業務委託原価に 乗ずる率)は適切なものとなっているか、協会所有の番組等の二次使用等に伴う関 連団体からの副次収入の算定方法の検証は適切に行われているか、関係規程類は適 切に整備されているか。

イ 関連団体の利益剰余金の増加の要因はどのようなものか、また、利益剰余金を適 正な規模とするための協会の指導・監督は適切に行われているか、原則として当期 純利益の中から要請する普通配当及び経営状況等を考慮するなどして同配当に加え て要請する特例的な配当(以下「特例配当」という。)の額はどのように算定され ているか、また、協会における配当要請の基準は適切なものとなっているか。 ウ 協会による関連団体における経理適正化策に関する指導・監督は、協会及び関連

団体においてこれまで講じられてきた経理適正化策を踏まえるなどして適切に行わ れているか、協会による関連団体における体制整備に関する指導・監督は、不適正 経理の防止に向けた内部監査部局等が適切に整備されて、その機能が確保されるよ う、適切に行われているか、協会による関連団体に対する指導・監督の一環として 行われる調査は、関係規程等を遵守して適切な方法によって行われているか。 そして、原則として18年度から27年度までを対象として、協会の関連団体の決算上 の剰余金及びその増減に影響を与える関連団体に対する協会の業務委託、協会が関連 団体から得る副次収入、関連団体から協会への配当等の状況並びに関連団体の不適正 経理の再発防止に向けた協会における指導・監督の状況について検査した。検査に当 たっては、協会が関連団体に関して作成している資料、協会が関連団体から徴取して いる資料等の提出を受け、調査分析するとともに、協会において63人日を要して、協 会本部の担当者から説明を聴取するなどして会計実地検査を行った。

2 検査の結果

(1) 関連団体との取引の状況

(4)

協会は、競争性を高めるための各種要領等を制定したものの関連団体との取引の 大半が随意契約となっていたり、委託費の削減を目的として委託業務従事者に占め る出向者の割合を減少させている契約はなかったり、業務委託額の妥当性を検証す るために19年度から一部の契約を対象として実績原価調査を毎年度行っているもの の業務委託費の積算等の見直しを行っていなかったり、二次使用料率について20年 度に二次使用料率を適用しない算定方式に1団体について1件変更したほかは見直し を行っていなかったり、関係規程類の一部について28年7月現在においてもその適用 範囲が明確なものとなるよう改定していなかったりしていた。

イ 協会における契約の状況

関連団体との契約に占める競争性のない随意契約の割合は、26年度以降増加して いて、27年度は件数で83.2%、金額で92.7%となっている。また、27年度の随意契 約の中にも、競争性のある契約への移行が可能なものが見受けられる。

ウ 関連団体の役職員の状況

27年度末における関連団体26団体の役職員数は、計6,531人となっている。そして、 常勤役員に占める協会の出身者の割合が100%となっている関連団体は、子会社にお いて9社、関連公益法人等において7団体、計16団体となっている。

なお、社長又は理事長は、17年度末と同様、全て協会の出身者となっている。ま た、27年度末における関連団体の職員数は6,402人、協会の職員数は10,074人となっ ていて、昭和55年度末と比べて、協会において職員数は6,669人減少(平成17年度末 と比べて1,590人減少)している一方、関連団体において職員数は4,755人増加(同 967人増加)している。

エ 関連団体への業務委託等の状況

(5)

協会は、20年度決算から、関連団体に対し、協会との取引と協会以外との取引を 区分経理させることとし、それぞれの取引に係る売上高、営業利益、売上原価、販 売費及び一般管理費等を把握している。そこで、協会が区分経理を行わせている子 会社等14社における27年度の売上高に占める協会との取引額の割合をみると、番組 制作を主な業務としている子会社4社はおおむね70%を超えている。また、子会社等 の売上高に占める原価率の割合を、業種別、資本金別の区分により分類して23年度 から27年度までの間における各科目の合計値から算出すると、74.5%から90.2%と なっており、子会社の売上高に占める販売費及び一般管理費の割合は5.4%から23. 8%となっている。同様に子会社等の売上高に占める営業利益の割合は1.5%から15. 3%となっている。

協会が区分経理を行わせている一般財団法人4団体について、23年度から27年度ま での間の経常利益率を算出すると、協会との取引に係るものは5.2%となっている。

27年度の実績原価調査21件の結果をみると、売上高に占める売上総利益の割合 (以下「売上総利益率」という。)はマイナス7.7%から31.2%と選定する業務によ って大きな差があり、委託業務のうち番組制作については、関連団体に実績原価調 査票の作成を求めておらず、実績原価調査が行われていない状況となっている。そ して、実績原価調査を毎年度実施している関連団体が8団体ある一方、1度も実施し ていない関連団体が4団体見受けられた。また、実績原価調査を行った翌年度にも同 じ内容の契約を締結していて比較が可能な契約のうち、売上総利益率が業務委託費 の算定に協会が適用している管理費率を大きく上回る20%以上となっている24年度 実施1件、25年度実施1件、26年度実施3件について調査実施の翌年度の契約をみたと ころ、業務委託費の積算等の見直しが行われていない状況となっていた。

協会は、管理費率について各関連団体の経営状況を検証し、必要に応じて見直す としているが、一部を除き長期間にわたって見直されておらず、協会が27年度にお ける管理費率を設定した根拠は明らかでない状況となっている。

オ 協会における関連団体との取引による副次収入の状況

(6)

協会において、二次使用料率自体の見直しを行っていたものはなく、二次使用料 について、実際にその算定方法が妥当なものとなっているかの判断は依然として困 難な状況である。

カ 関連団体との取引における関係規程類

放送法(昭和25年法律第132号)第20条第2項に定める任意業務の委託に関する事 務手続等については、28年7月現在においても業務委託基準の適用範囲に含まれてお らず、委託に関する他の関係規程類においても明文化されていない状況となってい る。

(2) 関連団体の剰余金及び協会に対する配当の状況

ア 19年報告の検査の結果に対する所見に係る検査結果の概要

19年報告の前後以降の子会社の利益剰余金残高及び配当総額をみると、利益剰余 金残高は、21年度末まではおおむね横ばい、22年度末以降は増加傾向となっていて、 27年度末で948億余円となっており、配当総額は、20年度に実施された73億余円の配 当の後は同年度の半分以下で推移している状況が続いていたが、28年度の配当で72 億余円の配当が実施されている。

イ 関連団体の剰余金の状況

関連団体の27年度末における剰余金に相当する額をみると、子会社13社の利益剰 余金は計948億余円、関連会社4社の利益剰余金は計150億余円、日本放送協会健康保 険組合を除く関連公益法人等8団体の一般正味財産期末残高等は計153億余円となっ ている。そして、子会社の27年度末の総資産、自己資本等の状況をみると、子会社 13社の総資産は計1590億余円、自己資本は計990億余円、総資産に占める自己資本の 割合は平均で59.2%、すぐに現金化できる当座資産と短期の流動負債との比率であ る当座比率は平均で239.6%となっていて、子会社の中には十分な財務上の余力があ る会社が見受けられた。

(7)

積増しが行われ、27年度末で計658億余円が積み立てられている。事業維持積立金の 要積立額についてみると、各子会社の最低保有資金の算定方法が資金の受払の実際 の状況を考慮したものとなっていないと思料されたり、子会社から協会に報告され る最低保有資金の額について根拠が明確に示されずに報告されているため、協会に おいて検証することが困難となっているものが見受けられたりした。

また、27年度末には子会社13社のうち7社が事業維持積立金以外の目的積立金を計 22計上し、その総額は計153億円となっていて、19年度末の計9の積立金計50億余円 に比べて3倍程度の規模となっている。27年度末で積み立てられている目的積立金は、 目的に係る具体的な計画等が明確にされておらず、その目的が具体化される見込み のないまま積み立てられるなどしてから同額が留保され続けているものが見受けら れ、8年以上同額が留保され続けているものが3積立金ある。協会は、目的積立金が 新設される場合には事前に報告を受けるなどしているが、その後、具体的な投資計 画に基づくなどして、目的積立金の必要性や要積立額の妥当性の検証が十分に行わ れていない積立金が見受けられた。

さらに、使途を特定しないで積み立てられている別途積立金をみると、27年度末 に子会社3社で計4億余円が積み立てられている。この別途積立金は、18年度までに 積み立てられていた別途積立金の残高と19年度に積み立てた事業維持積立金の開差 分がそのまま別途積立金として残されているものである。

関連会社2社の利益剰余金は、株式会社放送衛星システムは18年度末の39億余円か ら27年度末には128億余円に、株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシステ ムズは20年度末の5億余円から27年度末には16億余円にそれぞれ増加している。

一般財団法人5団体及び公益財団法人1団体の一般正味財産の期末残高は、18年度 末の計112億余円から27年度末には計148億余円に増加している。また、学校法人1団 体及び社会福祉法人1団体の流動資産から流動負債等を差し引いた額は、学校法人日 本放送協会学園はおおむね減少傾向に、社会福祉法人NHK厚生文化事業団はおお むね横ばいとなっている。

ウ 協会に対する配当の状況

(8)

期純利益の35%相当額を下限とすることなどを定めた新しい配当の指針を制定した。 子会社の配当については、放送法第29条第1項の規定に基づく「協会及びその子会 社から成る集団における業務の適正を確保するための体制」の整備の一環として位 置付けられている関連団体運営基準(平成14年会長指示。以下「運営基準」とい う。)に基づき、協会と子会社との間で事前に協議を行うこととなっており、その 際に、財務状況、事業計画、株主構成等を勘案した上で、配当の有無、規模等を協 議することとなっている。

子会社の配当額をみると、18年度決算に基づく配当は配当総額で計33億余円、19 年度決算に基づく配当は配当総額で計73億余円となっており、その後、23年度決算 に基づく配当までは計30億円前後、24年度決算に基づく配当から26年度決算に基づ く配当までは、配当の規模が縮小して計20億円台で推移している。そして、27年度 決算に基づく配当においては、計72億余円に大きく増加している。これらの配当の うち、持株比率に基づく協会の受取配当額は、19年度決算に基づく配当が計53億余 円と最も多く、26年度決算に基づく配当が計13億余円と最も少なくなっている。

子会社における普通配当の配当額は、21年度決算に基づく配当からは計20億円を 超える状況が続いていて、27年度決算に基づく配当は計21億余円となっている。そ して、普通配当の配当性向をみると、20年度決算に基づく配当以降は、配当性向の 下限である当該期純利益の35%以上の配当がおおむね実施されている。

子会社の特例配当については、17年度決算に基づく配当から23年度決算に基づく 配当までの7か年度の間に実施された分を合わせると、計156億余円が各子会社から 配当された。そして、24年度決算に基づく配当以降は、協会は、子会社に対して特 例配当の要請を行っておらず、子会社の特例配当は26年度決算に基づく配当までの 3か年度は実施されていなかった。その後、27年度決算に基づく配当において、協会 は、4年ぶりに子会社4社に対して計51億円の特例配当を要請し、このうち38億余円 を持株比率に基づく協会受領分として受け取った。

(9)

会は、従来、関連団体の事業所が複数のビルに分散していることから、関連団体が 放送センターの近隣に共同でビルを購入するなどの構想が協会内にあり、一方、当 時はまだ協会本部が所在する放送センターの建て替え場所の検討途中であり、この 決定までは、利益剰余金の規模を小さくすることになる特例配当の要請について消 極的に判断したことによるとしている。しかし、この判断は、23年度決算に基づく 配当以降、協会において、特例配当についての定めや経営計画の中で具体的な配当 額を示すことがなくなった状況の中で、子会社による明確な投資計画が示されない まま、具体的な目的に係る目的積立金として積み立てるなどすることなく行われた ものである。

関連会社の配当をみると、株式会社放送衛星システムは21年度決算に基づく配当 以降毎年度実施している一方、株式会社ビーエス・コンディショナルアクセスシス テムズは20年度以降実施していない状況となっている。

エ 子会社の利益剰余金と協会に対する配当の関連性

協会は、24年度決算に基づく配当以降、3か年度にわたって特例配当の要請を行っ ておらず、その結果、子会社が特例配当を実施していないことなどが、近年の子会 社の利益剰余金増加の一因となっていると思料される。協会によると、27年度決算 に基づく配当の要請時における配当可能額は、必要運転資金について、事業維持積 立金の要積立額の算定においては原則として3か月分で算定していたものを1.5か月 分にしたり、事業維持積立金以外の目的積立金について考慮しなくなったりしたこ とにより、現金預金残高等の状況を考慮する前の計算で子会社13社のうち9社で計2 94億余円となるとしている。また、同様の算定方法で、28年度決算に基づく配当の 要請時における配当可能額を算定すると、25年の国会答弁時における算定の方法で 算定した場合の72億余円を大きく上回る10社、計269億余円になる。このように、配 当可能額の算定について、協会はより多額の配当可能額となるような方法に改める などした。

協会は、26年度決算に基づく配当までの3年間に特例配当を要請しなかったなどの ため、27年度末で計948億余円に上った子会社の利益剰余金から、27年度決算に基づ く配当において、単年度で計72億余円(このうち協会の受取額は計51億余円)に上 る配当の要請をまとめて行うことになった。

(10)

ア 不適正経理の再発防止に向けた関連団体の取組

関連団体は、近年相次いだ不適正経理の発覚を受けて、それぞれの団体において、 協会の指導・監督等に基づき、種々の取組を行っている。そして、協会が把握して いる関連団体における不適正経理のうち旅費の領得については、株式会社NHKア イテックにおいて証ひょう等による事後的な確認が十分でなかったために発生した ものであるが、協会においては過去の不適正経理を受けて旅費を原則事後精算とす ることと定めて以降、同様の不適正経理は発覚していない。また、不適正経理のほ とんどは関連団体の自主事業において生じた事態である。

関連団体26団体における内部監査部局の設置状況を確認したところ、28年12月末 時点では、株式会社NHKプラネットを除く子会社12社において、内部監査部局又 は社長直属の内部監査担当者を設置している状況となっていた。一方、関連公益法 人等9団体において、内部監査部局を設置している団体は一般財団法人NHKサービ スセンター及び一般財団法人日本放送協会共済会の2団体となっていた。関連団体に おける不適正経理の概要等と関連団体の内部監査部局の設置状況との関連性をみる と、不適正経理が発覚した時点において内部監査部局が設置されていなかったり、 内部監査部局が設置された後も不適正経理に係る行為が続いていたばかりか、会社 の担当取締役が社内調査の結果を十分に活用しなかったことなどから、改善が進ま ないまま、税務調査で指摘されるまで不適正経理を発見することができていなかっ たりしていた。

また、海外の法人2団体を除く全ての団体において、毎年度の決算等について監事 又は監査役による監査が行われていた。そして、4団体では、上記の監査に加えて、 外部の監査法人等を会計監査人とする監査が義務付けられており、27年度の実施状 況を確認したところ、当該4団体において監査が行われていた。

さらに、協会は、25年10月に、新たに「NHKグループ通報制度規程」を定めた。 これにより、総合リスク管理室(28年3月以降はリスク管理室。以下「リスク管理 室」という。)は、通報された内容が個別の関連団体における問題か、協会グルー プ全体における問題かについて判断した上で更なる事実調査等の対応をすることと なった。

(11)

16年以降に協会の不適正経理が相次いで発覚し、20年4月にガバナンスの向上等 を目的として、放送法等の一部を改正する法律(平成19年法律第136号。以下「平 成19年改正法」という。)が施行され、協会に役員(経営委員会の委員、会長、 副会長及び理事。以下同じ。)の職務の執行を監査する監査委員会を置くことと されたほか、協会は、経営委員会による内部統制関係議決(平成20年4月1日)に 基づいてリスクマネジメント委員会及びリスク管理室を設置するなど、協会にお ける不適正経理の再発防止に向けた体制整備を行った。

これらの取組にもかかわらず、19年報告以降も不適正経理が発覚しており、過 去に不適正経理を踏まえて経理適正化策を講じたものについても、更なる不適正 経理が生じたことを受けて、更に厳格な手続等を定めるなどしている状況であっ た。

このように、協会は、不適正経理が発覚するたびに、種々の経理適正化策を講 じ、また、平成19年改正法の施行に伴い不適正経理の再発防止等のための体制整 備を行ってきたにもかかわらず、不適正経理が依然として生じている。

(イ) 関連団体の不適正経理に係る協会の取組

協会は、関連団体の事業運営に対する指導・監督について、監査委員会、リス クマネジメント委員会、リスク管理室、内部監査室、関連事業局等が関連団体に 対して行う調査や日常の業務上の情報交換、指示等を通じて行っているとしてい る。また、協会は、法律において義務付けられてはいないものの任意で協会と子 会社等との連結財務諸表を作成しており、協会の会計監査を行う監査法人に連結 財務諸表に対する会計監査も行わせている。

また、協会は、関連団体における不適正経理の再発防止のため次のような取組 を行っている。

a 内部監査室は、運営基準に基づく指導・監督に必要な事項についての調査を 20年度から行っているが、調査の対象は、協会からの委託事業としており、26 年度までは関連団体の自主事業については調査の対象としていなかった。 b 協会は、関連団体における不適正経理の発覚を受けて緊急調査チームを編成

(12)

点が見受けられたり、計算証明規則(昭和27年会計検査院規則第3号)等に基づ く証拠書類の提出漏れが生じたりしていた。

c 協会は、26年9月から27年3月にかけて、関連団体ガバナンス向上プロジェク トを実施し、子会社に対して個別に助言等を行い、規程類のひな形を示してそ

..

の整備を支援した。そして、全ての子会社が、27年6月までに、上記のひな形に .. 準じて規程を定めていた。また、協会は、内部監査連絡会等を通じて関連団体 における内部監査体制の構築に向けて内部監査関係の規程を整備させるなどの 支援を行ったが、一部の団体においては内部監査部局が設置されていない。 d 協会は、27年11月に発覚した株式会社NHKアイテックの不適正経理等を踏

まえるなどして、28年3月に「「NHKグループ経営改革」の取り組み」を公表 したり、協会の指導・監督機能の強化の一環として、同年4月に内部統制関係議 決の改正を行ったりしている。

関連団体における不適正経理の発生並びに協会及び関連団体における主な取組の状 況をみると、協会の取組はおおむね25年以降に開始されており、関連団体においても 経理適正化策を実施したり体制整備を進めたりしたが、それにもかかわらず、不適正 経理は依然として生じている。

3 検査の結果に対する所見

関連団体との取引を含めた協会の取引に充てられる資金の主たる運営財源は受信料 であり、この受信料は、郵政大臣(13年1月6日以降は総務大臣)の諮問機関である臨 時放送関係法制調査会による答申(昭和39年9月)において、特殊な負担金と解すべき であると示されている。また、運営基準において、関連団体の事業目的は、協会の業 務を補完・支援することを基本として、協会の業務の効率的推進、協会のソフト資産 やノウハウの社会還元並びにこれらを通じた経費節減及び副次収入による協会への財 政的寄与・視聴者負担の抑制となっている。さらに、運営基準において、協会は、関 連団体の事業運営に対して基本契約等に基づき指導・監督を行うこととされている。 また、関連団体の利益剰余金については、会計検査院が19年報告の報告を行った後 も、子会社の利益剰余金が増加しており、27年度末には計948億余円となっている。

(13)

と認められる。

(1) 関連団体との取引

ア 関連団体との契約については、関連団体は協会の業務を補完・支援して効率的 に業務を進める目的で設立されており、単純に競争性のある契約方式に移行する のは難しい業務も多いが、業務を切り出すなどして競争性のある契約への移行が 可能なものが見受けられることから、今後とも業務内容の勘案・検証を行った上 で、競争性のある契約への移行をより積極的に進めていくこと

イ 協会が関連団体に業務委託を行っているものの中には、委託業務従事者に指定 された出向者の人件費相当額については、当該出向者の給与等を業務委託費とし て支払っているに等しい仕組みとなっていることを踏まえると、経費節減には結 び付いていないと思料されるものが見受けられることから、関連団体へ業務委託 する必要性を適切に検討すること

ウ 業務委託額の妥当性の検証は、実績原価調査の対象とする契約について調査の 必要性を十分に検討した上で適切に選定を行うほか、その実施した調査の結果が 業務委託費の積算等の見直しに結び付いていないものもあることから、実績原価 の確認の結果を適切に反映し、業務委託額の削減等に努めること

エ 関連団体への業務委託費の算定に用いる管理費率については、一部を除き長期 間にわたって見直されておらず、管理費率を設定した根拠が明らかでないことか ら、関連団体の経営状況を定期的に検証するなどして、必要に応じて管理費率を 見直すこと

オ 副次収入のうち二次使用料については、その算定方法が妥当なものとなってい るかの判断は依然として困難な状況であることから、二次使用料の算定方法の検 証を可能な限り進めていくこと

カ 関連団体との取引における関係規程類については、任意業務の委託に関する事 務手続等が業務委託基準の適用範囲に含まれておらず、委託に関する他の関連規 程類においても明文化されていない状況となっていることから、関係規程類を速 やかに定めて適切に運用すること

(2) 関連団体の剰余金及び協会に対する配当

(14)

あることが重要であることから、子会社が行う事業維持積立金の算定の基礎とな る最低保有資金の額の根拠を明確にさせ、子会社から協会への報告に基づいて検 証を十分に行うなどして、最低保有資金の額の適正化を図り、子会社の事業維持 積立金の必要以上の増加を抑制すること

イ 子会社の目的積立金の必要性等が適切に検証できるよう、子会社に対して、投 資計画等を適切に定めさせたり、必要性の乏しい目的積立金及び別途積立金につ いて、取り崩して配当財源に充てるなどの活用方法を検討させたりするよう指導 すること

ウ 普通配当の要請を行うことに加えて、特例配当の要請の要否の決定方法、配当 額の算定方法の考え方を定めることなどにより、透明性を確保した上で、適切な 特例配当の要請を行うことを検討すること。また、子会社の利益剰余金の過度な 増加につながることがないよう、子会社との取引に際して、引き続き、子会社が 協会との取引において計上する利益に留意するとともに、毎年度、子会社の利益 剰余金の状況を把握し、利益剰余金の適切な規模について検証し、特例配当を要 請するなど、子会社の利益剰余金額を適切な規模とするための指導・監督を適切 に実施していくこと

(3) 関連団体の不適正経理の再発防止に向けた指導・監督

ア 協会及び関連団体において共通する業務に関する経理適正化策については業務 に応じて共通して適用するなどし、関連団体の自主事業を含めた事業全般を対象 として、関連団体に対する指導・監督を更に徹底していくこと

イ 関連団体の内部監査の機能が確保され、その結果が十分に活用されるよう積極 的に指導・監督するとともに、関連団体における監事又は監査役による監査及び 監査法人による監査について引き続き実施状況の把握及び必要に応じた指導・監 督に努めること、また、関連団体における不適正経理の再発防止に向けた体制整 備について、事業の規模や内容の違いを踏まえつつ可能な限り協会と同水準で実 施されるよう、関連団体に対する指導・監督を更に徹底していくこと

(15)

拠書類を遺漏なく提出すること

参照

関連したドキュメント

本報告書は、日本財団の 2015

さらに, 会計監査人が独立の立場を保持し, かつ, 適正な監査を実施してい るかを監視及び検証するとともに,

(平成 29 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 15 によると、フードバン ク 76 団体の食品取扱量の合 計は 2,850 トン(平成

(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成

(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成

    その後,同計画書並びに原子力安全・保安院からの指示文書「原子力発電 所再循環配管に係る点検・検査結果の調査について」 (平成 14・09・20

(ア) 上記(50)(ア)の意見に対し、 UNID からの意見の表明において、 Super Fine Powder は、. 一般の

4.「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計処理基準に関する事項 (8)原子力発 電施設解体費の計上方法